能蔵院だより
能蔵院では毎年、秋の彼岸の9月23日に、愛玩動物(ペット)の慰霊法要を行っております。
愛玩動物(ペット)は、共に喜び合い、時には悲しみを分け合いながら心の支えとなるかけがえのない存在です。そんな家族の一員だったペット。人間のように回忌法要はありませんが、亡くなった後もあの世で幸せでいて欲しいと思う気持ちは同じです。
生前、たくさんの安らぎを与え合ったペットに感謝の気持ちが届くよう、皆さまと一緒にお祈りさせていただきます。
お釈迦様が入滅(亡くなられた)された様子を描いた「涅槃図」には、人だけでなく多くの動物たちが、お釈迦様の死を嘆き教えに帰依する様子が描かれています。これは仏教では、生きとし生ける全てのものの成仏を説いていることが分かります。
能蔵院では、愛玩動物も人と同じく「お別れ法要(お葬儀)」や「慰霊法要」を行い、ご供養しております。
ー お彼岸とは ー
仏教では、私たちが生きている娑婆の世界を「此岸(しがん)」、煩悩のない世界を「彼岸(ひがん)」といい、この二つの世界は川で隔たれています。
年に2回、春分と秋分は、「此岸」と「彼岸」がいちばん近くなる日で、この日を『お彼岸の中日』として、その前後3日間を含む7日間を『彼岸(ひがん)』と言います。
彼岸の7日間は、仏様やご先祖様を偲び感謝をする期間です。また『彼岸=煩悩のない世界』へ達するための6つの修行(六波羅蜜)について考え、実践する期間でもあります。
六波羅蜜とは
一、布施=我欲を手放す(寄付という意味だけでなく、人を助けたり人を癒やしたりすることも含む)
二、持戒=戒律を守る(生活習慣を整えること)
三、忍辱=苦しみに耐える(出来事に対して動揺しないこと)
四、精進=向上する(あれこれと迷う事なく今日・今行うべき事を実行すること)
五、禅定=心を集中する(散乱する心を安定させ特定の対象に集中すること)
六、智慧=悟りを完成させる(正しく判断をし、真理を見極めること)
この期間は、仏様やご先祖様に感謝をするとともに、自分自身の行いを見つめなおす機会として過ごしましょう。
この日、お集まりいただいた皆さまとともに、亡き魂の冥福を祈り『供養』をする仏教儀式です。本堂にて皆さまとご一緒に読経・焼香の法要の後、供養塔へ塔婆のお供えいただきます。
『供養』は、サンスクリット語で『尊敬』を意味する言葉です。亡くなられた魂や仏さまへの尊敬の念を込めて、お塔婆・香華(こうげ)・燈明、などの供物を捧げます。ご家族がこの供養法要を行うことは「亡き魂の功徳となる」という教えがあります。生きている私たちの行いが亡き魂の救いとなるのです。
ご都合で、法要にご参列いただけない方も、法要のお時間には是非手を合わせていただくか、思いを寄せていただければと思います。
【 愛玩動物(ペット)合同法要 】
供養塔婆(読経料含む) 1本 5,000円
お申込は受付所にて承っております。