能蔵院だより
万燈会は寺院行事で、歴史は古く744年奈良東大寺の前身の金鐘寺(こんしょうじ)におけるものが始まりとされています。たくさんの灯明と万の華を捧げ、仏さまを供養する法会(ほうえ)です。
真言宗の開祖『空海』が始めて修したのは、832年(天長9)8月22日、高野山での万燈万華会(まんどうまんげえ)です。願文に
「虚空盡き、衆生盡き、涅槃盡きなば、我が願いも盡きなん」
と、記しました。
これは、「宇宙が尽き、衆生の悩みや苦しみがなくなり、究極の涅槃の境地すら尽きた時、初めて私の願いも尽きる」という意味です。「場所も時間も超え 生きとし生けるものすべてのものの幸福を祈り続ける」という空海の覚悟と慈悲深い信念を感じます。
万燈会は盂蘭盆会に合わせることが多く、全国各地で行われます。
盂蘭盆会とは『お盆』と呼ばれ、旧暦の7月13日~15日(新暦の8月13日~15日)の間、ご先祖さまをあの世からお迎えし家族と一緒に過ごす期間です。ご先祖さまをお迎えするにあたり私たちはお墓やお仏壇を掃除してお供え物をします。そして、迎え火にはご先祖さまが迷わず来られるよう提灯を灯しお迎えに行ったり玄関先で迎え火を焚いたりします。
能蔵院の万燈会
能蔵院では、地元のお盆の迎え火に合わせて毎年8月13日に万燈会法要を行っています。
皆さまから献灯いただく灯明を境内に荘厳し、ご先祖さまや仏様をお迎えしご供養します。今ある命を繋いでくださったことに感謝の気持ちを込めて皆さまと一緒にお祈りいたしましょう。
【 灯明の申込み 】
能蔵院の受付けにてお申し込みいただけます。
一灯 1,000円